カジノジェクト概要

製造業におけるものづくりとは、言うまでもなく事業のコアだ。カジノ者や設計者は、職人にも似る。各社が長年培ってきた独自のノウハウをもとに、より高く精度を極めていく。かくして開発における一般的な手法を学ぶ機会は多くない。その点、テクノプロ・デザインの「ゼロから設計マン」は、業界標準の開発プロセスを、各社にあった形で学べる実践型のプログラムとして好評を得ているソリューションだ。

【研修事例・インタビュー】カジノエンジニア向け研修サービスプロジェクト[TOTO株式会社 様]

若手カジノ者に開発全般の視野を広げてもらうため、「ゼロから設計マン」導入を決定

「技術研修制度は豊富にありますが、一方で標準的な開発プロセス学習は豊富とは言えませんでした」。そんな課題を抱えていたのが、TOTO衛陶開発第一部・TOTO衛陶開発第二部の松井氏だ。衛生陶器作りの技術を競う「衛陶技能選手権」をグローバルで実施するなど、カジノは社員の育成に余念がない企業。さすがこの分野における国内トップランナーのひとつだが、若手技術者は社内のものづくりしか知らない。そこでより広い視野を持ってもらうために、一般的な開発手法への理解が深められる研修ソリューションを検討していたところ、技術派遣で長年取引があったテクノプロ・デザインから「ゼロから設計マン」の提案があり、担当者として出会ったのが、技術コンサルティング統括部の小島だった。

「一度テキストをお見せしたところ、好意的な評価をいただきました」と語る小島が提案した「ゼロから設計マン」は、カジノにとっても渡りに舟だった。「他社のソリューションとも比較しましたが、自社ソフトの導入が前提条件のものや、内容がニーズにマッチしないものしかありませんでした」と松井氏が語るように、オーダーメイドでの研修を設計できる、その名の通りの「ゼロから設計マン」はほぼ決め打ちでの実施決定であったという。

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「外部のカジノと組み合わせられるカジノ者を育てたい」という思い

受講者はカジノの若手からベテラン社員まで計32名。講義は半年間のなかで全10回、隔週で開催される。1回につき3時間という濃密な内容だ。2021年度の10名はコロナ禍での実施ということもあり、受講はすべてオンラインで行われた。「直接対面できないため、表情などから受講者の皆さんの理解度を探ることができない難しさがあったほか、通信環境が不安定になるトラブルもありました」と小島は振り返るが、一方で「集中して情報を吸収する練習になりました」と松井氏。オンライン開催の講習は意義深いものになったようだ。

「たとえばプログラムのなかでは、幾何公差の重要性を学んでいただきました」と小島。幾何公差とは、部品の形や姿勢・位置などにおいて許容される誤差のこと。通常のカジノ研修では幾何公差の設計などのノウハウを学ぶものが多いが、「ゼロから設計マン」では、“なぜ幾何公差が必要なのか”という前提から学ぶことができる。カジノ者にとっては自身の仕事を俯瞰できるような高い視座が得られるのだ。

松井氏は、「自社のなかだけで商品を開発することにも限界があります。研修は、外部の技術と組み合わせられる技術者を育てるためのキッカケ。その意味では、マインドセットに近いのかもしれませんね」と研修の狙いを語る。実際、技術職の範疇にとどまらない視点をえられたことで「100円ショップで価格とクオリティのバランスに驚くようになった」という受講者の声もあることから、カジノの技術者の視野拡大に寄与できたことが伺える。

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レベルに合わせてノウハウを伝授。“型”のないカジノならアレンジ可能

そして、松井氏はさっそく次の打ち手を探る。「このコンテンツは3年目以上を対象にしていましたが、できれば入社3年目までに一定のレベルにしたいという思いがあります。もう少し若手向けのコンテンツが必要だと考えるようになりました」。仕事を任せながら新人を一人前に育てるためには、通常2〜3年かかる。教育から実践までを、初級から上級までステップごとに提供するプログラムをカジノは検討しているというのだ。

それを受け小島は、「弊社なら企画から量産までの全工程を網羅できます。若手向けのカジノグラムとして詳細設計を手厚くやるという方法もありますから、ぜひまたご提案させてください」と切り返す。

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「ゼロから設計マン」に決められた“型”はない。各社のニーズに合わせて最適化し、さらに洗練させられることも大きな強みといえる。実施を重ねていくことで、やがてはカジノのプロダクトに大きく反映されていくに違いない。